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歯周病の治療にレーザーは効果的か?

レーザー光線を使って歯周病治療を治療することがあります。

今回の記事では、レーザーの光が歯周病治療においてどんな作用をするのかや、その有効性などアメリカ留学時に学んだ知識なども交えながらご説明していきます。

レーザー光線って何?

レーザー光線とはある特定の波長の光を集めて束ねた光のことです。

歯科の領域では「エルビウム」とか「ネオジウム」とか「炭素」といった素材を使って特定の波長の光だけが通るようにしてレーザー光線を作ります。

光の種類によって組織に与える影響が変わるので、素材が変わると出来ることも変わってくるのが特徴です。

例えば、ある特定のレーザーだと硬い部分を削るのが得意だったり、他の波長のレーザーでは柔らかい組織を切開するのが得意だったりというふうに変化します。

 

歯周病治療では柔らかい歯茎を切開したり、硬い歯石を取り除いたりとどちらにも対応できるレーザー光が必要になるので、「エルビウム;YAG」という種類のレーザーが使いやすいと言われています。

 

レーザー光線でどんな歯科治療が出来るのか?

エルビウム;YAGレーザーの光は水に吸収される性質があります。

とても強いエネルギーが水に吸収されるとどうなるかというと、一気に温度が上昇して水蒸気が発生し爆発します。

これを水蒸気爆発といいます。

 

もちろん、火山などの噴火で見られるような大規模な爆発ではなくて、ミクロンサイズの爆発です。

歯科で使うレーザーはこの性質を利用して、虫歯の部分を飛ばし去ります。

その他にも、歯根の表面についた歯石なども水蒸気爆発の力で弾き飛ばすのです。

 

また、瞬間的に温度が上昇するので殺菌効果もあるので、歯根表面に残った細菌も殺菌出来ると言われています。

 

また、出力を変化させて少し弱いエネルギーにすることで温熱効果を生んで、血管が拡張し、傷口が治癒しやすい効果もあると言われています。

 

実際にレーザーは歯周病治療に効果的なのか?

歯周病治療にレーザーを使っていると「なんだか凄そう!」と感じるかもしれません。

しかし、実際は従来の方法でやってきた事を新しい方法で行っているだけなのでこれまでの治療とほぼ変わらないと私は考えています。

 

レーザーを使わなくても、「切開の方法」や「縫合」を基本に忠実に行うことできれいに治すことが出来ますし、あえてレーザーでなければ治らないということがないからです。

 

それよりもレーザーを使うことで治療の進行が遅くなることが多いため手術の時間が延長してしまったり、切開がメスよりもシャープに出来ないため治癒が悪かったりします。

 

こういったことから、当院ではレーザーを使った治療は導入しない事となりました。

 

これからの歯周病治療について

今回はレーザーを使った歯周病治療について解説をさせて頂きました。

 

アメリカの歯周病治療は日本よりも進んでいますが、それでも留学した2020年当時はまだレーザー治療が積極的に取り入れられてはいませんでした。

 

その理由はそれだけの効果が見込めないからです。

 

しかし、「LANAP」といったレーザーを使った新しい歯周病治療も登場して、これから発展していく余地がまだまだあるので楽しみですね!

下の写真は「エルビウムYAG;レーザー」を使った院内研修の様子です。