うがい薬は歯周病予防に効果があるのか?

ドラッグストアには「歯周病予防」をうたううがい薬(洗口液)がたくさん並んでいます。うがい薬だけで歯周病を防げるのか、どのように使えばよいのかを、歯周病専門医がご説明します。

この記事のポイント

  • うがい薬だけで歯周病を治したり防いだりすることはできません
  • 殺菌成分は、歯周ポケットの奥まではほとんど届かないためです
  • 舌や頬の粘膜の細菌を減らす効果はあるので、歯みがきの補助として使いましょう

うがい薬が歯周病に効きにくい理由

歯周病の細菌は、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)の奥に、ネバネバした膜(バイオフィルム)をつくって住みついています。うがい薬の殺菌成分がこの細菌に効くためには、ポケットの奥まで届く必要があります。

ところが研究によると、うがいをしても殺菌成分が届くのは、歯周ポケットの入り口付近のごく浅い部分だけで、奥まではほとんど届かないことが分かっています。さらに、バイオフィルムは薬が効きにくい構造をしています。そのため、うがい薬だけで歯周病を治すことはできません。

うがい薬に期待できること

一方で、うがい薬は舌の上や頬の内側の粘膜など、お口全体に行き渡ります。お口の中に漂っている細菌を減らすことで、次のような効果が期待できます。

  • 歯みがきだけでは落としにくい、お口全体の細菌の量を減らす
  • 口臭をおさえる
  • 歯周病の治療後や外科処置の後に、お口を清潔に保つ

効果的な使い方

  1. 必ず歯みがきの後に使う:歯みがきでバイオフィルムを壊してから使うと、殺菌成分が働きやすくなります。
  2. 使用量と時間を守る:製品に書かれた量を口に含み、指定の時間すすぎます。
  3. 使った後は水ですすぎすぎない:成分がお口に残るよう、すぐに大量の水ですすがないようにします(製品の説明に従ってください)。
  4. しみる場合はアルコールの入っていないタイプを:歯ぐきが腫れているときなどは、刺激の少ないものを選びましょう。

歯周病の予防にいちばん大切なこと

歯周病の予防の基本は、毎日の歯みがきとフロス・歯間ブラシで、歯と歯ぐきの境目の汚れを物理的に落とすことです。そして、ご自宅では取れない歯石や歯ぐきの中の汚れは、歯科医院で定期的に取り除いてもらいましょう。詳しくは「歯周病の予防方法」と「歯周病予防の歯ブラシの選び方とみがき方」をご覧ください。

動画でも解説しています

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執筆:福嶋太郎(福嶋歯科医院 院長/日本歯周病学会 歯周病専門医)

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