【症例】40代女性
左下の犬歯の深い骨の欠損を、エムドゲインとバイオオスで改善

この症例のポイント

✅「歯ぐきが腫れた」がきっかけで、左下の犬歯に深い歯周ポケット(7mm)が見つかりました

✅まず歯みがきの練習と歯石取りを行い、2か月後に再評価してから再生療法をしました

✅エムドゲイン・骨補填材(バイオオス)・バイオガイドを使い、レントゲンで骨の高さが約5mm回復しました

✅歯周ポケットは7mmから3mmになり、今は3か月ごとのメインテナンスで守っています

歯ぐきの腫れで来院された40代の女性の患者さんの症例です。左下の犬歯のまわりの骨が縦に深く失われていたため、エムドゲイン・バイオオス・バイオガイドを使った歯周組織再生療法を行いました。

症例の概要

患者
さん
40代・女性
主訴 歯ぐきが腫れた
診断 歯周炎 Stage Ⅲ・Grade B
(左下の犬歯に深さ5mmの垂直性骨欠損)
治療
内容
歯周基本治療(歯みがき指導・スケーリング・ルートプレーニング)
歯周組織再生療法(エムドゲイン+バイオオス+バイオガイド)
期間 基本治療から再評価まで約2か月
手術後1年で再検査
費用 220,000円
(自由診療・再生療法1術野)

治療前は、どんな状態だったの?

左下の犬歯のまわりに、深い歯周ポケットがありました。歯ぐきからの出血と膿も出ていました。

歯周ポケット

7mm

骨の欠損

深さ5mm

出血・膿

あり

すぐに手術をしなかったのはなぜ?

まず炎症をおさえることが、再生療法を成功させる前提だからです。歯みがきの練習(TBI)、歯石取り(スケーリング)、根の表面の清掃(SRP)を行い、2か月後に再評価してから手術に進みました。

  1. 歯周基本治療:歯みがきの練習・歯石取り・根の表面の清掃
  2. 再評価:約2か月後に歯周ポケットと出血を再検査
  3. 歯周組織再生療法:エムドゲインとバイオオスで失われた骨の部分を補い、バイオガイドで覆いました
  4. メインテナンス:3か月ごとに通院して状態を確認

福嶋歯科医院 院長
歯周病専門医
福嶋 太郎

この方の骨の欠損は、縦に深く掘れた「垂直性」のタイプでした。こうした形の欠損は、再生療法の効果が出やすいとされています。エムドゲインで歯ぐきの組織の回復を促し、バイオオスで骨のスペースを保ち、バイオガイドで覆う、という組み合わせを選びました。

エムドゲイン・バイオオス・バイオガイドは、何をするの?

それぞれ役割が違い、組み合わせることで歯ぐきと骨が回復しやすい環境をつくります。

エムドゲイン

歯の根の表面(セメント質)の再生を促すジェル

バイオオス

骨をつくる細胞が定着する「足場」になる顆粒

バイオガイド

上にかぶせる、溶けてなくなるシート

セメント質は、歯の根と骨をつなぐ大切な組織です。当院では、歯周組織再生療法には必ずエムドゲインを使います。

バイオガイドは、治りの早い歯ぐきの組織が骨のできる場所に入り込むのを防ぎます。体の中で自然に吸収されるので、取り出す必要はありません。

手術のあと、どう変わった?

手術から1年後のレントゲンで、骨の高さが約5mm回復しているのが確認できました。歯周ポケットも浅くなっています。

※レントゲンで骨の影が戻ったことを示すもので、組織として骨が再生したことを直接確かめたものではありません。

歯周ポケット

7mm → 3mm

レントゲンでの骨の高さ

約5mm回復

定期メインテナンス

3か月ごと

今日からできること

✅歯みがきのとき、歯ぐきから血や膿が出ていないか見てみましょう

✅歯ぐきの腫れをくり返すときは、歯周病の検査を受けましょう

✅「抜くしかない」と言われた歯も、再生療法で残せる場合があります

歯ぐきの腫れや、深い歯周ポケットが気になる方はご相談ください。詳しくは「歯周組織再生療法(エムドゲイン)」「歯周病の症例」をご覧ください。

費用

治療内容 費用
(税込)
歯周組織再生療法
(エムドゲイン・バイオオス・バイオガイドを含む、1術野・4歯まで)
220,000円
  • 自由診療・現在の料金です
  • 歯周基本治療と定期的なメインテナンスは保険診療で、別途費用がかかります

リスク・副作用

  • 手術のため、術後に腫れ・痛み・出血が出ることがあります
  • 歯ぐきが下がり、歯が長く見えたり、冷たいものがしみたりすることがあります
  • 骨の欠損の形や歯みがきの状態により、効果には個人差があります
  • エムドゲインはブタの歯の組織から、バイオオスとバイオガイドはウシの組織から作られた材料です
  • メインテナンスを続けないと、歯周病が再発することがあります

関連ページ

※患者さんの同意を得て掲載しています。効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。
執筆:福嶋歯科医院 院長 福嶋 太郎(日本歯周病学会 歯周病専門医)

治療前
治療前
治療後
治療後
主訴 歯周病を治したい
治療内容 急速進行性歯周炎にて来院された患者様の左下の小臼歯部に対して、「Emdogain Gel(エムドゲイン ゲル)」「Bio-Oss(バイオオス)」「Bio-Guide(バイオガイド)』の3種類の材料を併用して歯周組織の再生治療にあたった症例です。

初診時の歯周病検査で8㎜の深い歯周ポケットがあり、歯茎を開いてみると5ミリ以上の骨の陥没が認められました。
この陥没した部分は「肉芽(にくげ)」と呼ばれる軟組織に満たされていて、歯根には歯石が多量に沈着していたため、これらをきれいに除去し感染源を徹底的に除去した後に、3つの材料を配置し縫合を行いました。

約1年後の検査で、骨欠損が新たな骨で満たされている像が確認できます。
また歯周病検査でも歯周ポケットが3㎜と正常な値に改善しました。

今後は歯周病が再発しないようにホームケアと定期的なメインテナンスが必要です。
患者様の年齢 30代
患者様の性別 女性
治療期間 1年
治療費 15万円
治療で得られるメリット 失われた歯周組織を再生することが出来る
治療する際に起こる
リスク・副作用
一時的に知覚過敏症状が現れることがあります。また術後に部分的な歯肉の退縮が生じる場合があります。

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