【症例】50代女性
歯周病の治療と並行した、抜歯しないマウスピース矯正

この症例のポイント

✅歯周病の治療中、歯石がたまりやすい所を減らすために矯正をしました

✅矯正の約2年前に、深い歯周ポケットを再生療法(エムドゲイン)で改善しています

✅アライナーは2週間ごとに交換し、約11か月で終了(IPRあり・非抜歯)

✅歯ぐきからの出血(BOP)は36%台から5%台になりました

2020年から歯周病の治療で通院されていた50代の女性の患者さんです。歯周病の管理をしやすくする方法の一つとして、インビザラインGOで歯並びを整えました。

症例の概要

患者
さん
50代・女性
主訴 下の右側の前歯が飛び出している
上の前歯が前に開いている
診断 下の前歯の叢生
(1本が外側に飛び出した状態)
上の前歯の歯列不正
治療
内容
歯周病の治療(左下の奥歯に再生療法)
インビザラインGO(IPRあり・非抜歯)
期間 約11か月
(アライナー20枚・2週間ごとに交換)
費用 572,000円
(自由診療)

歯周病の治療中に、なぜ矯正を?

歯が重なった所に歯石がたまりやすく、歯みがきでも汚れを落としにくかったからです。歯並びを整えることも歯周病の管理をしやすくする方法の一つだとお伝えしたところ、「やってみたい」と希望されました。

もともと、上の前歯が前に開いていることも気にされていたそうです。

矯正の前に、どんな歯周病の治療をしたの?

2020年12月に、左下の奥歯に歯周組織再生療法(エムドゲイン)を行いました。矯正を始める約2年前です。

左下の奥歯の歯周ポケット

9mm → 4mm

福嶋歯科医院 院長
歯周病専門医
福嶋 太郎

左下の奥歯は、歯を支える骨が縦に深く失われ、膿も出ていました。こうした形の骨の欠損は、再生療法が効果を出しやすいタイプです。歯ぐきが安定してから矯正に進むことで、安心して歯を動かせました。

歯並びはどう変わった?

飛び出していた下の前歯が列に収まり、上の前歯の開きも整いました。

マウスピース矯正の内容

  • アライナー20枚を、2週間に1枚ずつ交換しました(50代のため、歯をゆっくり動かしました)
  • IPRで歯と歯の間にすき間をつくり、歯は抜いていません
  • 通院は月に1回(予定により2か月空くこともありました)
  • 治療中はとても真面目に取り組まれました

インビザラインGO 50代女性 下の歯並び 治療前と治療後

インビザラインGO 50代女性 上の歯並び 治療前と治療後

インビザラインGO 50代女性 横から見たかみ合わせ 治療前と治療後

インビザラインGO 50代女性 反対側から見たかみ合わせ 治療前と治療後

※口腔内スキャナーで撮影した3Dデータです。治療前と治療後でスキャンした範囲が少し異なります。

歯ぐきの状態はよくなった?

はい。歯ぐきからの出血が大きく減りました。

歯ぐきからの出血(BOP)

36%台 → 5%台

アライナー

20枚

定期メインテナンス

3か月ごと

今日からできること

✅歯石がたまりやすい場所を、歯科医院で教えてもらいましょう

✅その場所は、歯間ブラシやフロスでていねいに磨きましょう

✅歯周病の治療中でも、歯並びの相談はできます

歯周病の治療中の方の矯正も、歯ぐきの状態を確かめながら進めます。詳しくは「歯周病と矯正治療」、「歯周組織再生療法(エムドゲイン)」、「矯正の症例集」をご覧ください。

費用

治療内容 費用
(税込)
インビザラインGO
(診断料・アライナー・調整料・リテーナーを含む)
572,000円
インビザラインGO Plus
(同上)
693,000円
歯周組織再生療法(エムドゲイン)
(1術野・4歯まで)
220,000円
  • いずれも自由診療・現在の料金です
  • 歯周病の基本治療と定期的なメインテナンスは保険診療で、別途費用がかかります

リスク・副作用

  • マウスピースを替えた数日間、痛みや違和感が出ることがあります
  • 歯ぐきが下がる、根が短くなる、歯の間にすき間ができることがあります
  • リテーナーを使わないと、歯並びが戻ることがあります
  • IPRのあと、一時的に冷たいものがしみることがあります
  • 再生療法は手術のため、腫れや痛みが出ることがあります。効果には個人差があります

インビザラインについて(未承認医療機器に関する説明)

  • インビザラインのマウスピース型矯正装置(完成物)は、医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認を受けていない矯正装置です。
  • 入手経路:米国アライン・テクノロジー社の製品を、同社の日本法人(インビザライン・ジャパン)を通じて入手しています。
  • 国内の承認医療機器等の有無:マウスピース型矯正装置の材料として薬機法の承認を受けたものはありますが、インビザラインの装置(完成物)としての承認はありません。
  • 諸外国における安全性等:インビザラインは米国アライン・テクノロジー社(1997年創業)が開発した矯正システムで、1998年に米国食品医薬品局(FDA)の認可を受けています。同社の年次報告書によると、これまでに世界で2,200万人以上が治療を受けており、100か国以上で提供されています(2025年末時点)。
  • 未承認の医療機器のため、万が一重い副作用が生じた場合に、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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※患者さんの同意を得て掲載しています。効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。
執筆:福嶋歯科医院 院長 福嶋 太郎(日本歯周病学会 歯周病専門医)

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