口腔がん検診(VELscope)

口腔がんを早く見つけるために
VELscope(ベルスコープ)を使った口腔がん検診

口腔がんは、舌や歯ぐき、頬の内側などお口の中にできるがんです。お口の中は自分で見ることができる場所ですが、初期の口腔がんは口内炎などと見分けがつきにくく、気づいたときには進行していることも少なくありません。

多摩市永山の「福嶋歯科医院」では、歯科医師による視診・触診に加えて、特殊な光でお口の粘膜を観察する「VELscope(ベルスコープ)」を使った口腔がん検診を行っています。

口腔がんは早期発見が大切です

口腔がんと咽頭がんを合わせると、日本では年間に約2万2,000人が新たに診断されています(2017年)。男性に多く、人口の高齢化とともに増える傾向にあります(1)。男性の口腔・咽頭がんによる死亡数も、1958年の443人から2006年には4,312人へと、約10倍に増えています(2)。

口腔・咽頭がんは、見つかったときの進み具合によって、その後の経過が大きく変わります。

見つかったときの進み具合 5年相対生存率(男性) 5年相対生存率(女性)
限局(がんが最初にできた場所にとどまっている) 78.0% 79.5%
領域(近くのリンパ節などに広がっている) 38.3% 44.5%
遠隔(離れた臓器に転移している) 7.8% 14.3%

※2002〜2006年に診断された方のデータ(大阪府)(3)。治療法の進歩により、現在の数値とは異なる場合があります。

早い段階で見つかれば、治療の負担も小さくなる可能性があります。定期的な歯科検診で、お口の中の変化を早めに見つけることが大切です。

こんな症状はありませんか?

口腔がんのセルフチェック項目

口腔がんのリスクを高める要因として、喫煙、飲酒、合わない入れ歯や治療していない虫歯などによるお口の中への慢性的な刺激が知られています(1)。気になる症状がある方は、検診を待たずにご相談ください。

VELscope(ベルスコープ)とは

VELscopeで見える健康な粘膜と異常が疑われる部分の違い

VELscopeは、お口の粘膜に特殊な青い光を当てて観察する検査機器です。健康な粘膜は光を受けて明るい緑色に見えますが、組織に変化がある部分は光が弱まり、暗く見えます。肉眼では見えにくい粘膜の変化を見つける手がかりになります。

VELscopeでわかること・わからないこと

VELscopeについての研究をまとめた報告(2026年)では、異常のある部分を見つける力(感度)は多くの研究で75%を超えていました。一方で、異常のない部分を正しく「異常なし」と判定する力(特異度)は研究によって15〜100%と大きくばらつき、口内炎などの炎症でも暗く見えることがあります(4)。

そのため、VELscopeは視診・触診を補助する検査であり、この検査だけでがんかどうかを診断することはできません。当院では、歯科医師の視診・触診とあわせて総合的に判断し、異常が疑われる場合は口腔外科などの専門医療機関をご紹介します。

検診の流れ

ステップ 内容
1. 問診 気になる症状、喫煙・飲酒の習慣、持病などをうかがいます
2. 視診・触診 舌、歯ぐき、頬の内側、上あご、口の底、首のまわりなどを歯科医師が確認します
3. VELscopeによる観察 お口の中に青い光を当て、粘膜の見え方を確認します。光を当てて観察するだけなので、痛みはほとんどありません
4. 結果のご説明 観察した内容をご説明します
5. 必要に応じてご紹介 異常が疑われる場合は、精密検査のため口腔外科などの専門医療機関をご紹介します

検診にかかる時間は約30分です。検診前の注意事項は「口腔がん検診を受けられる方へ」をご覧ください。

こんな方におすすめです

  • 40歳以上の方
  • 喫煙や飲酒の習慣がある方
  • 入れ歯や歯がお口の中に当たって、傷ができやすい方
  • 口内炎ができやすい、または治りにくいと感じる方
  • ご家族に口腔がん・咽頭がんになった方がいる方

料金

メニュー 費用(税込)
口腔がん検診(VELscope、約30分) 3,300円
オプション:唾液検査(ご希望の方) 33,000円

※自由診療(保険適用外)です。検診費用はVELscopeによる検査の費用です。診察やレントゲンなどの基本的な検査は別途費用がかかります。唾液検査は、唾液に含まれる成分からがんのリスクを評価する検査で、がんの有無を診断するものではありません。事前の食事制限などが必要です。料金は料金表もご覧ください。

注意点

  • VELscopeは診断を確定する検査ではありません。異常がないように見えても、がんが完全にないことを保証するものではありません
  • 口内炎や歯ぐきの炎症など、がん以外の原因で異常のように見えることがあります
  • 気になる症状が続く場合は、検診の結果にかかわらず、早めに歯科医院または医療機関を受診してください

参考文献

  1. 愛知県健康対策課「口腔がんについて」(厚生労働省「平成29年 全国がん登録 罹患数・率 報告」に基づく)
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」(人口動態統計によるがん死亡データ)
  3. 大阪国際がんセンター がん対策センター「口腔・咽頭がん 進行度別5年相対生存率(2002〜2006年診断)」
  4. Samantaray K, et al. Evaluating the role of VELscope in oral cancer and pre-cancer screening: a scoping review. Asian Pac J Cancer Prev. 2026;27(3):805-811.

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